因幡修次という名の妖怪の音楽~Music of the monster named Shuji Inaba~

2012/08/10

『兄ハ笑ッテ死ヌ』



作詞作曲 因幡修次          <Youtube URL>

平和慣れした東京で 命の安売り始まった
若い桜が散った日に 臓器が安値で売られていく
あれから幾度の季節が過ぎて あれから幾つの涙が落ちた
儚く散った若者達よ
貴方の勇気と絶望を 貴方の勇気と絶望を

生を怨んで傷跡見つめ 死との会話で怨みを晴らす
御国のためにと盾となり 若い命が転がった
殺コロ殺コロ転がって 殺コロ殺コロ亡くなった
儚く散った若者達よ
貴方の勇気と絶望を 貴方の勇気と絶望を

死んで桜が咲くものか 死んでたまるか若桜
日の丸万歳万歳と 笑いながら母は泣く
幾つの足がもぎ取られ 幾つの明日が藻屑と消えた
儚く散った若者達よ
貴方の勇気と絶望を 貴方の勇気と絶望を

お金で変わるものあれど とても銃では変えられぬ
遠い異国の冷たい海に 兄は笑顔でこの身を散らす
死んだ日本が残したものは 平和の重さと命の軽さ
儚く散った若者達よ
貴方の勇気と絶望を 貴方の勇気と絶望を



このお歌が作られたのは2009年11月。もうすぐ3年になる。
もっとも、ずっと暖めておられたテーマだったのを、
何がきっかけかは存じ上げないが、一気にお歌に出来たとおっしゃってた記憶がある。

「兄」は、因幡さんのお父様のお兄様、つまり伯父様にあたる因幡守正さんのこと。

動画の中でも紹介させてもらった、伯父様の書かれた遺書の画像。
少し読みづらいので、活字に拾った文面。

自分ニハ唯一死報國
お父様お母様御機嫌よく
弟妹ヨ、元気カ、
兄ハ名譽アル任務ニ服ス光榮此ノ上ナシ
兄ガ戦死シタ時ニハオ前ハ兄ノ分ト共ニ
親ニ孝行ヲ盡シテクレ
此レガ兄ノ最後ノ頼ナリ
兄ハ笑ッテ死ヌ、
二等兵 因幡守正

詳しくは、是非この記事この記事を読んで欲しい。

というか、8月10日の今日。
こちらの2つの記事を読んでいただきたくて、このお歌の紹介をここに載せさせてもらう。