因幡修次という名の妖怪の音楽~Music of the monster named Shuji Inaba~

2012/03/02

『めも』

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作詞/作曲 因幡修次

ふさぎ込む壁を こじ開けてきた
露骨に震える今を 拳にして
凄まじい死の爪痕と うずくまる涙のもどかしさ
優しさとは何か 死を見つめることなのか
涙をこらえて 空を眺めることなのか
人は汚れていく 人は決して綺麗じゃない
屁理屈ばかりで 誰かのせいにしてきた
棚に上げればきりがない
言い訳ばかりじゃ明日も見えない

手足をもぎ取られ 動きもつかない
切断面からは 血も出ない
崖っぷちは人に 力をくれるのか
力とは何か 諦めることは罪なのか
明日は今日を 許してはくれぬのか
灰色の大地よ 大海原に誓いを立てよ
緑の大地が 再び戻ってくることを
ウソがウソに塗りつぶされてく
ウソっぱちだらけじゃ 明日も見えない

耐え忍ぶ命から 過去が止めどなく溢れる
息吹を寄せ集め 血液を流せ
日本はいつでも 立ち上がってきたじゃないか
強さとは何か その先に絆があればいい
今日の不自由さを 涙で流して自由になればいい
人はいつも明日を夢見 生きて来たんじゃないか
胸にとどまる思いは 流れやしない
許されない現実がそこにある
悲惨が正体じゃ 真実も見えない



曲を作るということをしたことがないので、よくわからないが。

こういうテーマで作りたいという思いから、タイトルをつけて
そこから曲作りをするパターンもあると思う。
apitaさんの『顔』は、そうだったとお聞きしている。

想いが詩になってメロディをつけて、
そのメロディにしっくりこない、自分の想いが載せ切れていないと言葉を選びなおして・・
を繰り返して曲が完成してから、タイトルをつける。
完成してからも、もっといいタイトルがないかと考え続けたり。


この『めも』というタイトル。

昨年の東日本大震災以来、色んなニュースやメールから感じた想いをメモしておられた
因幡さんの"ネタ帳"(と呼ばれているノート)を振り返って作られたもの。
おそらく、このブログ記事がネタ帳から拾われた元になる詩だと思う。

で、このタイトル・・・。
たしかに、メモ書きから作られたお歌とはいえ・・このタイトル。。

由来を知らない人にとっては、このタイトルだけでは???となってしまうと思うけれど、
とても心揺さぶられる、元気出さなきゃ~負けねぇぞ~と思える歌。

『極悪宗教東京電力』『ゴーストメルトタウン』『夢は夜ひらく~3.11編~』とあわせて、
この一年を、震災を忘れちゃいけない組曲だと思っているが、
こんな歌を泣きながら歌っておられた、聞かせてもらったなぁと、
忘れ去られる日が早く来ててほしい組曲だとも思っている。

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2012/11/10 修正
この記事を書かせていただいた時に紹介した音源は、Stickamのものだった。
Stickamの音源を消された+Youtubeで再アップになったので
そちらをリンクしなおす。
大好きで何度も何度も聞かせていただいたお歌だが、
この演奏をライブで聞かせていただいた時に、鳥肌がたったのは内緒。